プロダクト
¥ 2,415
- 胸を強く強く打たれました。
山にもチベットにも縁のない私ですが、ふとしたきっかけで本書を手にしました。17人の遺体を捜索する話と聞いて、あまりの重さに読了できないかも…という心配は、杞憂でした。引き込まれてしまい、2日ほどで読了。重い話ですが、読後は爽やかなものが残りました。
1991年に日本人中国人あわせて17人もの遭難者を出した、雲南省最高峰の梅里雪山。著者は山岳部の仲間を含む全員の遺体を捜すために何度も何度も足を運びます。そこには地元の人々が畏れ信仰する「聖なる山」に挑もうとする日本人を心よく思わない、地元住民との軋轢もありました。しかし遺体が、彼らの生活水を供給する氷河に残っていることを知り、そのままにしておくことはできなかったのでしょう。どんなにかつらい作業だったかと想像しますが著者は地元村長らの協力を得て遺体を捜索・収容します。またその使命と同時に聖山に魅せられて、巡礼の旅も行なった著者は、登ってはいけない山なのではないかと思うに到ります。そのような、山や異国の文化に対する理解の道すじを、たいへん興味深く読むことができました。
なにより著者の姿勢に深い感銘を受けました。仲間を最後の一人まで探したいという気持ち、地元住民感情への配慮と誠意、山に登ることの意味とその責任のとり方…読みながらいろいろなことを考えさせられました。
この本を締めくくった2006年1月の時点で、まだ最後の1人が確認できていないそうです。早く見つかるよう、心から祈らずにいられません。私のように山やチベットに縁のない方にもぜひ、読んでいただきたい1冊です。
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■十七人の友を探して■小林尚礼■山と渓谷社■2006年02月
4100
中国が発行する精密なカラー山岳地形図シリーズで、この地域のマップでは最高のクオリティ。氷雪エリア、岩、植生などによりきれいに色分けされ、立体的で、ひと...
ニュース
遭難した仲間の遺体探して10年「最後の1人に再会したい」
平成3年に日中合同登山隊17人が消息を絶った中国・雲南省の未踏峰、梅里雪山(標高6740メートル)で、遭難した仲間の遺体を捜し続けている男性がいる。京都大学山岳部OBで写真家の小林尚礼(なおゆき)さん(39)。捜索活動は今年で10年目。これまでに16遺体が見つかったが、遭難現場の氷河が解け出し、遺品が川に流出するなど、捜索は年々難しくなっている。「最後の1人もできることなら見つけ出したい」。小林さんは26日から“節目の捜索”に着手する。
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